もうすぐ新型の発売日が決まり旧型になってしまう『Fire TV Stick』を今さら購入したので全力でレビュー(評価)する。本体が急激に熱くなる発熱問題やカクカクな動作は約500円のヒートシンクを付ければ解決する。4Kには非対応だがフルHDで十分ならおすすめ。
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目次でサクッと理解
評価・レビューの概要
『Fire TV Stick(ファイアティービースティック)』を購入しました。価格はアマゾン(Amazon.co.jp)で4,980円。保証期間は1年。
Fire TV Stickのことを知らない人のために言っておくと、Fire TV Stickとはネット通販大手のアマゾンが販売しているスティック型の機器のこと。HDMI端子のあるテレビにFire TV Stickを繋げるだけで映画や海外ドラマが楽しめるというデバイスです。
もちろん実際には動画配信サービスに加入しないと見放題になりません。Youtubeなどは無料で利用できますけど。動画配信サービスにはAmazonプライム会員が利用できる「Amazonプライム・ビデオ」や、他にも「Hulu(フールー)」や「Netflix(ネットフリックス)」などがあります。
結論を言うとFire TV Stickはテレビで映像作品を観まくりたい人にとっては素晴らしい機器です。
ただ過剰な発熱のせいで動作がカクカクになったり、OSが強制終了してしまう現象に遭遇し、「これをおすすめするのは正直なところどうなんだろう…?」と率直に思ったりもしました。
しかしアマゾンで500円程度で売られているヒートシンクをFire TV Stickの裏側に取り付けることで問題は全て解決。購入当初の個人的な評価は星3つでしたが、ヒートシンクを付けてからは星5つをあげたくなるくらいになりました。
以上のことをまとめると、「Fire TV Stickは本体にヒートシンクを取り付けることで動作がキビキビになって、最高のデバイスに生まれ変わるよ」という感じです。
以下よりFire TV Stickの使い方や画質、Fire TV Stickを使ってみた感想、発熱問題の解決方法などについて語っていきます。
Fire TV Stickに入っている物
同梱物の一覧
- Fire TV Stick本体
- Amazon Fire TVリモコン(音声認識機能無し・スタンダードリモコン)
- HDMI延長ケーブル
- USB電源ケーブル
- 電源アダプタ
- 単4電池2本
- 説明書(スタートガイド)
スタートガイドはPDF形式のファイルが公開されているので、ネットからでも確認可能です。
開封の儀
到着したFire TV Stickを開封した様子は以下の通りです。
普通はHDMI延長ケーブルが残る
HDMI延長ケーブルは使用することはありませんでした。テレビにFire TV Stick本体を挿して利用する場合は残ってしまいます。他の機器に使うために大切に保管しましょう。
同様に説明書も最初に少し読むだけで後で使わなくなります。
Amazon Fire TVとスペックを比較してみる
実はFire TV Stickの上位互換バージョンの「Amazon Fire TV(アマゾンファイアティービー)」という機器もアマゾンで販売されていまして、性能的にはこちらの方が上です。二つのスペックを比べてみましょう。
Fire TV Stick | Amazon Fire TV | |
---|---|---|
価格 | ¥4,980 | ¥11,980 |
プロセッサ | デュアルコア | クアッドコア |
メモリ | 1GB | 2GB |
ストレージ | 8GB | 8GB |
音声認識リモコン | なし | あり |
音声認識付きリモコンアプリ | あり | あり |
ゲーム | カジュアルゲーム | ハイパフォーマンスゲーム |
Wi-Fi | デュアルバンド、デュアルアンテナ802.11a/b/g/n (MIMO) | デュアルバンド、デュアルアンテナ802.11ac (MIMO) |
イーサネット | なし | あり |
外部ストレージ | なし | microSDスロット |
USBポート | なし | USB 2.0 |
参考:Amazon.co.jp – Fire TV Stick(アフィリンク)
Amazon Fire TVの方がCPU(プロセッサ)の性能が高いです。クアッドコアだとコア(演算処理回路)が4つですが、Fire TV Stickのデュアルコアだとコアが2つしかありません。数だけを比べるとAmazon Fire TVに負けています。
しかしデュアルコアでもAmazonプライム・ビデオなどの動画配信サービスでテレビ並みの画質になりますし、映像がカクカクしたりすることもありません。要するに動画を綺麗な状態で観るという点ではデュアルコアでも十分な性能だということです。
メモリは1GBしかありませんが、これもまた動画を観るだけなら十分な量です。イーサネット(有線LAN)には対応していないので、Wi-Fi(無線)でインターネットに接続する必要があります。Wi-Fiルーターを持っていないと使えないので注意しましょう。
使い方(設定・設置方法)
1. リモコンに電池を入れる
最初に本体と一緒に付いてくるリモコンに電池を入れます。
付属されているアルカリ単4電池をリモコンに入れようとしましたが、リモコンの蓋が開けづらかったです。しかし印のついている中央部分を軽く押しながら下へスライドさせると簡単に蓋を開けることができました。
コツを掴めれば問題ありません。
2. 本体と電源を繋げる
Fire TV Stick本体にUSB電源ケーブルを繋げて、USB電源ケーブルを電源アダプタに繋げます。超簡単です。
3. 本体をテレビに繋げる
Fire TV Stick本体を、大型でも小型でも何でもいいので液晶テレビあるいはモニターに接続します。挿すだけです。
4. テレビを点けて入力を切り替える
テレビの電源ボタンを押し、テレビのリモコンで「入力切替」を押してFire TV Stickと関連付けされているHDMIに切り替えます。
Fire TV Stickが起動しているはずなので、これから言語の選択やWi-Fiの設定などを行っていきます。ここからはFire TV Stickを購入した時に付いてきたリモコンを利用します。
5. 使用する言語を選ぶ
利用する言語を決めます。英語などの言語が選択可能です。日本人なら日本語で問題ないかと。
6. Wi-Fi(無線LAN)に接続する
次にFire TV StickとWi-Fiを繋げます。「ネットワークに接続」という画面が出るので、「WPSボタンで接続」を選ぶか、家で使用しているWi-Fiを選びましょう。
Wi-Fiのパスワードをリモコンを操作して入力します。普通はパスワードが掛かっているはず。パスワードが分からない場合は家の主(お父さんとかお母さん)にパスワードを聞いてみましょう。
7. Amazonアカウントを使用してログインする
Fire TV Stickはアマゾンで購入した人のアカウントが既に設定されています。少し驚きましたが、通常の場合はそのまま自分のアカウントを利用するだけで大丈夫です。アマゾンはとても親切ですね。
他の人のアカウントを使う場合は「別のアカウントに変更」を押して設定しましょう。
8. 機能制限を有効にするか無効にするか決める
Fire TV Stickは「家族で楽しめるデバイス」として設計されているので、子供が勝手に映像作品やゲームなどに購入(課金)しないように機能制限を設定できます。
家族みんなでFire TV Stickを利用する予定なら機能制限を有効にした方がいいです。他の人に使われる心配がないなら、なるべく無効にした方がいいでしょう。
機能制限をオフにすれば年齢制限のある作品を視聴する際にPIN(四桁の数字)を入力せずに済みます。
9. 使い倒す!!
お疲れ様でした。設定が完了したのでこれからはHuluもAmazonプライム・ビデオも観られるようになります。もちろんHuluなどで海外ドラマなどを視聴するには月額で会費を支払う必要がありますが、Youtubeなどのアプリは無料で利用できます。
AbemaTV(アベマティービー)もYoutubeと同様に無料で使えます。最高です。
Fire TV Stickを購入したら観ておきたい『おすすめの海外ドラマ』
Amazonプライム会員なら大人気ゾンビ海外ドラマ「ウォーキング・デッド」などがフルHD(1080p)で観られます。
個人的には「弁護士ビリー・マクブライド」もおすすめしたいです。Fire TV Stickを購入してから観始めた海外ドラマなんですが、二話目から超面白くなってビビりました。
画質は基本的にフルHD
Fire TV Stickの画質についてですが、基本的には地上波放送されている番組並みの画質です。ただアプリの対応によって画質が違って、Huluでは720p画質以上では視聴できないようです。
Amazonプライム・ビデオやYoutubeだと動画が対応していればフルHD(1080p)で観られます。Amazonプライム・ビデオだと大体のものはフルHDで視聴可能です。めっちゃ綺麗です。
Youtubeの場合、Fire TV Stickの上位バージョンの「Amazon Fire TV」を利用すれば4K動画を楽しめます。といっても視聴する動画が4Kに対応していればの話ですが。
個人的には画質に関しては文句の付けようがないです。Huluの画質がテレビよりも少し劣っているのが気になりますが、全然綺麗な方です。
ASAP機能のおかげ?
Fire TVにはASAP機能(Advanced Streaming and Prediction)が搭載されていて、見たい動画を事前にバッファリング(読み込み)をしてくれます。
ASAP機能のおかげかすぐに高画質な動画が観られます。確かに動画の見始めはSD画質くらいになることもありますが、その内HD画質になり、最終的にフルHD画質になります。
ASAP機能の凄さを実感するのは、いつも観ている海外ドラマなら速攻でフルHD画質になる時ですね。
発熱問題が難点だがヒートシンクで簡単に解決できる
問題なのがFire TV Stickは発熱問題を抱えているということ。今後発売される新型のFire TV Stickでも発熱が問題となり、レビューが荒れそうです。
しかしたった500円程度で発熱問題とそこから発生する動作の問題も全て解決します。アマゾンで販売されているヒートシンクをFire TV Stick本体に取り付けることでヒートシンクに熱が伝わり、Fire TV Stickが過剰に熱くなることを防げるのです。
断言しますが、Fire TV Stickを購入する予定の人はヒートシンクも購入すべきです。ヒートシンクがないと動作がカクついたりOSが強制終了したりするからです。熱暴走対策は必ずしておくべき。
ヒートシンクを付けてからOSが突如として死ぬことが無くなりましたし、動作がカクカクすることもほとんど無くなりました。ヒートシンクを買って本当に良かったと思っています。
新型の日本での発売日はいつ?
ここまでレビューしておいてなんですが、実はアメリカのアマゾンでは新型のFire TV Stickが2016年10月20日に発売されています。なので日本でも新型がもうすぐ発売されると考えた方がいいでしょう。
「もうすぐ新型が発売されるのに旧型なんて買いたくない!」という人は今は購入しない方がいいです。個人的な意見ですが、新型を購入した方がおすすめです。
ただあくまでも「ヒートシンクを付ければ」の話ですが、もうすぐ旧型になるFire TV Stickでもヒートシンクを付ければ故障しない限り何年でも戦っていける機種であることもまた事実です。
もちろん旧型のFire TV Stickが4K動画に対応していないのは残念なポイントなのですが、旧型でもフルHD動画なら十分に堪能できます。しばらく4Kテレビを買う予定ではない人には最適ですね。
幸い2017年2月2日時点では「Amazon Fire TV」はアメリカのアマゾンの方でも新型が発売されていないですし、Amazon Fire TVの方が新型のFire TV Stickよりも性能が高いです。
なので旧型を買うか新型を買うか迷っているなら「まだ新型が発表されていないAmazon Fire TVを購入する選択肢もありますよ」と言っておきたいです。ただAmazon Fire TVは価格が11,980円もするので、コストパフォーマンスという観点ではFire TV Stickに劣りますが。
(以下、アフィリエイト)
▼日本でも新型が取り扱われるようになりました!
下の商品は私が購入したヒートシンクです。ヒートシンクは4個入りで両面テープも付いてきます。これを付けるだけでFire TV Stickは長持ちするはずですし、故障する可能性も低くなるでしょう。
最後に:Amazonプライムについて
一つ言い忘れていましたが、Fire TV StickやAmazon Fire TVはAmazonプライム・ビデオに最適化されているので、Amazonプライム会員にならないと存分に映画や海外ドラマを楽しめません。
Amazonプライム会員になれば数多くの映像作品が見放題になったり、音楽が聴き放題になったり、アマゾンで注文する商品は無料でお急ぎ便が使い放題になったりします。
Amazonプライム会員の年会費は税込み3,900円となっていますが、月額換算で325円で利用できます。30日間の無料体験もあるので、まだAmazonプライムの素晴らしさを知らないなら気軽に試してみるのもいいかもしれません。