2019年2月にダイワから発売されたベイトリール「19タトゥーラTW 100XH」を実際に使ってみた正直な感想。巻き心地以外は完璧。7g程度のルアーも十分に飛びますし、バイブレーションプラグの大遠投も可能。ブレーキを適切に調整すればバックラッシュもほぼ起こらない。ブラックバスの釣りを始めるならまずコレ。
目次でサクッと理解
先に結論を…
「19タトゥーラTW」は巻き心地が微妙かな〜。
正直に言うと巻いていて気持ちよくもなく、そして悪くもないです。ただ飛距離は申し分なし。シマノのベイトリール「17スコーピオンDC」よりも飛んでいる気がします。
これからバス釣りを始める人には最高のベイトリールだと思いますが、一度でも高級機種を使用したことがある人にはおすすめできません。
巻き心地が微妙
はっきり言って巻き心地は微妙です。17スコーピオンDCの方が明らかに良いです。ちなみに19タトゥーラTWは実売価格が15,000円ほどで、17スコーピオンDCは20,000円くらいです。
17スコーピオンDCの場合は巻いている時に金属感というか剛性感のようなものを感じられます。しかし19タトゥーラTWの巻き心地は「安い」の一言。なんというか巻いている感覚が安っぽいのです。
コストパフォーマンスの高さがウリのアブガルシアの一番安いベイトリールの巻き心地と、それほど変わりません。ただし19タトゥーラTWの方が精密に作られている感じがあってそこは良かったです。
飛距離バツグン
巻き心地は微妙ですが、ルアーを飛ばす能力はとてつもないです。正直ダイワをなめてました。
個人的にはダイワのベイトリールに手を出すのは初めてで、ダイワのマグネットブレーキシステムは飛距離が出ないものと思っていました。(19タトゥーラTWのブレーキシステムは「マグフォースZ」)
しかし「ダイワは飛ばない」という思い込みは完全に崩れました。あくまでもシマノの17スコーピオンDCとの比較になりますが、19タトゥーラTWは17スコーピオンDCと同等かそれ以上に飛んでいる気がします。
4段階しかブレーキを調整できない17スコーピオンDCよりも、20段階も調整できる19タトゥーラTWの方が細かくブレーキを変えられるので、19タトゥーラTWの方が飛距離が出るように感じるのだと思います。
明らかに言えるのは19タトゥーラTWの方が軽いルアーの飛距離が伸びるということ。12lbのナイロンラインを100m巻いて、mロッド(適正ルアー重量は7g~21g)に付けた状態だと7gほどのイヴォークシャッドが軽快に飛んでいきます。
もちろん7gほどのイヴォークシャッドがぶっ飛んでいくわけではないのですが、釣りをするには十分すぎる飛距離が出るのです。17スコーピオンDCだと10g以下のルアーだとあまり飛ばせなくなるので19タトゥーラTWの実力には驚きました。
ルアーの中でも飛距離が出るバイブレーションもかなり投げてきました。TN60トリゴン(18.5gのバイブレーションプラグ)だとブレーキ2が、MSバイブレーションやザリバイブはブレーキ3、オモリにフックを付けただけのオモックだとブレーキ0がちょうどいい感じです。
オモックの場合は確実に90m以上は飛んでましたね。ルアーを投げた後はスプールが見えるくらい糸が無くなっていたので。その次に飛んだのはTN60トリゴン。恐らく70~80mは飛んでました。
バックラッシュは普通に起きるけどブレーキを調整すれば問題無し
バックラッシュは起きます。ただ、ルアーの空気抵抗や重さを考慮してブレーキを弱くしたり強くしたりして適正なブレーキの強さでルアーを投げてやるとまずバックラッシュは起きません。
19タトゥーラTWは0~20までブレーキを調整できます。例えばバイブレーションを使う時にブレーキを1にした状態で投げてバックラッシュするようならブレーキを2にしてやるとバックラッシュしなくなったりします。
ブレーキを2にしてもバックラッシュが起きるならブレーキを3にして…というふうにブレーキを徐々に強くしていきます。普通はブレーキを強めの状態で(ブレーキ10から始めて)少しずつブレーキを下げていきます。
TN60トリゴンだとブレーキ1の状態だとバックラッシュが頻繁に起きますが、ブレーキ2だとバックラッシュする頻度がほぼ皆無になって気持ちよく投げられました。
向かい風だとブレーキを一目盛り分だけ上げればバックラッシュせずに投げられます。
マットブラックなデザインが超カッコイイ
19タトゥーラTWはとにかくデザインがかっこいいです。ダイワが発売しているどのベイトリールよりもイケてると思ってます。
クモのマークはちょっと中二病チックですが、そこもまたいい…!
カラーはマットブラックで、手触りもサラサラしていて持っていて気持ちがいいです。ただそのせいでちょっと安っぽいプラスチック感も出ちゃってるのが少し残念。まぁかっこいいのでよしとします。
圧倒的持ちやすさ
19タトゥーラTWは本当に持ちやすいベイトリールです。要するにものすごくパーミングが優れているのです。
サイズ感は17スコーピオンDCとほぼ同じ。しかし持ちやすさは19タトゥーラTWの方が上です。なんというか自然に持てる感じがして不快な部分が一切ないのです。
また17スコーピオンDCの重さは215gであるのに対し、19タトゥーラTWは195gです。差は20gもあります。
ただ、実際にロッドにベイトリールを付けて使ってみるとそれほど差は感じません。「17スコーピオンDCの方がちょっと重いかな…?」と感じるくらいです。
19タトゥーラTWの使用感まとめ
- 巻き心地は微妙(17スコーピオンDCの方が上)
- 軽いルアーから重めのルアーまで飛距離が出る
- 適切なブレーキを掛けていればバックラッシュはまずしない
- 適度なサイズ感で持ちやすさ抜群
- マットブラックはかっこよすぎ
結論:巻き心地以外は完璧
個人的には別に買わなくても良かったかな、という印象。ただし19タトゥーラTWを購入したことで自分がベイトリールに求めるものがはっきりしました。それは巻き心地の良さです。
使っていて気持ちがいいのは間違いなく17スコーピオンDCです。こういうのは実際に使ってみないと分からないものです…。
19タトゥーラTWをおすすめできないのは、例えばシマノのマイクロモジュールギアを搭載したベイトリールを所有している人でしょうか。
そういった人は私と同じように巻き心地や巻いている時に感じる「感度(ルアーがどういう状態で泳いでいるのか)」を重視する人だと思うので、もっと値段の高いものを選ぶべきでしょう。実際、19タトゥーラTWを購入したことで私はスティーズ A TWやスティーズ SV TWが欲しくなりました…。
ただ、これから釣りを始める人には最高のベイトリールだと思います。実売価格15,000円でめちゃくちゃ飛距離が出てバックラッシュもそれほど起きなくて、しかも小型で持ちやすくてデザインもカッコイイのは、コストパフォーマンスが高すぎます。
最初はコストパフォーマンスの高い物を買った方が、後から高級機種の凄みを理解できるはず…。
私が購入したのはギア比が8.1で右巻きの「19タトゥーラ TW 100 XH」ですが、バス釣り未経験者の人はギア比が7.1の「19タトゥーラ TW 100 SH」がベストです。ギア比が7.1なら何でも出来て快適だと思います。