Fire TV Stickの旧型と新型を購入して使用した経験を元に、第2世代の発熱問題や強制終了する可能性(デメリット)や、Amazon Fire TVがサクサク動作するといったメリットについて解説。AmazonプライムビデオやHulu等の動画配信サービスをテレビで楽しむならどちらがおすすめか結論を出してみました。(上の写真は左が第2世代Fire TV Stick、右がAmazon Fire TV)
目次でサクッと理解
追記:4KとHDR対応の新型「Fire TV」は超高性能
最大60fpsの4KとHDR(ハイダイナミックレンジ)に対応する「Fire TV (New モデル)」が2017年10月25日に発売されます。価格は8,980円と旧型と比較して3,000円もプライスダウン。しかもスペックもアップグレードされました。
アマゾンでは一人3個までしか買えないようになっています。アマゾンの在庫が切れたらヤフオクやメルカリ等で転売されている商品を高値で買うしかなくなるので購入はお早めに。(※実際に発売当日なのにも関わらず、売り切れていました)
新型Fire TVを4K・HDR対応の50型テレビで実際に使用し、徹底的にレビューしました。レビューは以下のリンクから読めます。
2017年発売のFire TVと他機種の比較は以下の記事を参照にしてください。
以下、旧型のFire TVと新型Fire TV Stickの比較です。
サクッと分かる『Fire TV Stick (New モデル)』の情報まとめ
新型Fire TV Stickは日本でもかなりの人気
Fire TV Stickの第2世代目となる『Fire TV Stick (New モデル)』の発売日は2017年4月6日で、価格は第1世代の旧型と同じの4,980円です。現時点では既に販売中。セットトップボックスのFire TVシリーズはアマゾン(Amazon.co.jp)で販売されており、中でもFire TV Stickは低価格かつコスパが高く人気で、今でも時折在庫切れになったりしています。
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Fire TV Stickがあれば、本体をテレビのHDMI端子に接続することでAmazonプライム会員なら無料で観られる「Amazonプライム・ビデオ」やHulu等の動画配信サービスを楽しめます。
ただしこれらのサービスを利用するには月額料金がかかってきます。たとえばAmazonプライム・ビデオなら月額400円(税込み)、Huluなら月額1,007円(税込み)かかります。
いろんなアプリが使える
YoutubeやAbemaTVのアプリなら月額費などを支払わなくても無料で利用可能です。Fire TVにもiOSとAndroidでダウンロード&インストールできるようなアプリがあります。Youtube等の無料アプリはFire TV Stickを購入してインターネットにつなげばアプリストアからダウンロード可能です。
▼使用時のイメージ
以下はFire TV StickやAmazon Fire TVなどのFire TVシリーズで扱えるアプリの一部です。なお、Fire TVシリーズはAmazonビデオおよびAmazonプライムビデオが手軽に視聴できるように作られているので、「Amazonビデオアプリ」といったようなものはありません。アマゾンで販売されている動画ならアプリを起動しなくてもすぐに観られます。
- Youtube
- AbemaTV(アベマティービー)
- GYAO!
- Hulu(フールー)
- Netflix(ネットフリックス)
- U-NEXT(ユーネクスト)
- dTV
- dアニメストア
- DAZN(ダ・ゾーン)
- DMM.com
- スポナビライブ(Sportsnavi Live)
- テレビ東京ビジネスオンデマンド
- ニコニコ動画
- パズドラTV
- モンストチャンネル
- ビデオマーケット
- NHK WORLD TV
ゲームでも遊べる
Fire TVではゲームでも遊べます。ただ『Fire TV Stick (New モデル)』は1920×1080(フルHD)の映像を視聴するには最高のデバイスですが、ゲームをプレイするという観点では少しスペックが物足りないです。
なのでマインクラフトとかテラリアを快適にプレイしたいならAmazon Fire TVを購入すべきです。しかし『Fire TV Stick (New モデル)』でもフラッピーバードやパックマンなど、簡単なゲームなら普通に遊べます。
以下はFire TVシリーズで遊べるゲームアプリの一部です。
- マインクラフト(Minecraft)
- テラリア(Terraria)
- ファイナルファンタジー3,4,5,6,13,13-2
- テトリス(Tetris)
- PAC-MAN 256
- クロッシーロード
- Flappy Birds Family
Fire TVシリーズで遊べるゲームアプリに関しては以下の記事でまとめています。
新型は第1世代よりも大幅パワーアップ
『Fire TV Stick (New モデル)』になって大きく変わったのは、プロセッサ(CPU)がデュアルコアからクアッドコアに変更され、音声認識リモコンが標準で付いてくるようになったということ。
今後、Alexa(アレクサ)の日本語対応でさらに便利に
また既にアメリカのアマゾン(Amazon.com)では『Fire TV Stick (New モデル)』はAlexa(アレクサ)対応を謳って販売されており、日本の『Fire TV Stick (New モデル)』も今後ソフトウェアアップデートでAlexaに対応すると予想されます。
『Fire TV Stick (New モデル)』の音声認識機能を使っていると、Alexaに関する記述が出てきました。日本語版Alexaがもうそろそろリリースされるのかもしれません。

音声認識リモコンのマイクボタンを押すと、『Alexaに「ジャズをかけて」と言ってください』という文章が出現した。現時点では日本ではまだAlexaは利用することが不可能なので、文章の通りに発声してもAlexaは機能しなかった。
ちなみにAlexa(アレクサ)とは、AI(人工知能)を駆使したアマゾンによる音声認識サービスのことで、Alexa対応の機器に対して会話することで気軽にラジオや指定の曲をかけたり、欲しい商品を注文したり、車にエンジンを掛けたり…等といった未来的なことが可能になります。
Alexaの詳細は以下の記事を参考にしてください。
4K対応じゃなくてもいいなら新型Fire TV Stickで十分すぎる
以下より、既に発売されている『Amazon Fire TV』と『Fire TV Stick (New モデル)』のどちらがおすすめなのかスペックを比較したり、第1世代Fire TV Stickと『Fire TV Stick (New モデル)』、そして『Amazon Fire TV』を実際に購入してみて分かった注意点などについて語っていきます。
第1世代のFire TV Stickではヒートシンクが無ければ動作がカクカクになり、OSが強制終了するといった難点を持っていました。しかし新型の『Fire TV Stick (New モデル)』では本体が発熱することはあるもののフリーズすることもなく使えています。
フリーズをなるべく避けたければヒートシンクを取り付けることを検討した方がいいでしょう。しかしヒートシンクを取り付けるかどうかは『Fire TV Stick (New モデル)』を購入して不具合が出始めてからでいいと思います。
結論を言うと、『Fire TV Stick (New モデル)』は価格が11,980円の『Amazon Fire TV』と同程度の性能を持っていて、動作はサクサクしていて非常に素晴らしいです。4K映像を楽しみたい人でない限り『Amazon Fire TV』は買う必要はありません。第1世代のFire TV Stickを使っているなら、『Fire TV Stick (New モデル)』に買い替えればその処理能力の高さに驚くことでしょう。
予算に余裕のあるなら『Amazon Fire TV』も捨てがたいです。『Amazon Fire TV』なら有線LANでインターネットを利用できるので、画質が安定します。
Fire TVの共通のデメリット・メリット
- Amazonプライム会員向けに最適化されすぎている
- 海外ドラマや映画を見放題で楽しむためには動画配信サービスへの加入(月額課金や年会費)が必須
- 現在はアプリ間の横断検索ができない(音声検索をしてもアマゾンの結果しか出ない。Youtubeで特定のアーティストを検索したり、アプリ内での検索は普通に可能)
- ストレージが両方とも8GBと少なめ(Amazon Fire TVは増設可能)
- 電源ボタンがない(スリープ状態にして節電することは可能)
- 通常はAmazonアプリストア経由でしかアプリをダウンロードできない
- Google Playからダウンロードするには開発者オプションのADBデバッグをオンにしたりと上級者向けの操作が必要となり、自己責任で行わなければならない
- Huluの画質がAmazonプライム・ビデオと比べて少し劣る(Huluアプリの最適化が遅れている?)
- アマゾンから購入すればAmazonアカウントと紐付けされた状態で出荷されるので、テレビに繋げるだけですぐに利用できる
- 最初に流れるヘルプビデオが非常に分かりやすいのでどんな人でも扱える
- 無料でYoutubeやAbemaTVなどのアプリが利用可能
- ゲームで遊ぶことも可能
- 「Xbox One コントローラー」やヘッドホン・リモコン・キーボード・マウスなど一般的なBluetooth端末とペアリングできる
- 有料ビデオの商品購入などに機能制限を掛けられるので、子供が誤って課金するのを防げる
- アダルトな成人向けコンテンツを制限できるようになっているので、家族と一緒に使っても気まずくならない
- リモコンを失くしてもスマホにiOS・Android対応の「Fire TVリモコンアプリ」をインストールすれば問題ない
- テレビのリモコンでも操作可能
- ASAP機能で事前に動画を読み込んでくれる
Fire TV Stick (New モデル)のデメリット・メリット
- 第1世代と同様に発熱問題のせいで急にフリーズするかもしれない(実際に使ってみましたが大丈夫でした)
- 4K映像(2160p)に非対応
- ゲームは負荷の軽いものでしか遊べない
- 保証期間が短くなった(第1世代は1年限定保証だったのに対し、第2世代は90日間限定保証)
- 第1世代よりも第2世代の方が縦横合計で6mmほど大きく、7.1グラム重い
- 有線LANを利用できない
- 価格が4,980円と他の製品と比べて安価
- 標準で音声認識リモコンが付属されるので第1世代よりもお得
- 最大でフルHD映像(1080p)に対応
- Wi-FiとBluetoothが第1世代よりも高性能
- CPUがクアッドコア(MediaTek Quad-core ARM 最大1.3 GHz)
- 小さく軽いため、ホテルのテレビなど外出先でも使える
- HDMIケーブルが無くてもテレビのHDMI端子に本体を直接挿すだけで使用可能
- Amazon Fire TVとほぼ同じサクサク感
Amazon Fire TVのデメリット・メリット
- 価格が11,980円と高い
- テレビに繋げるのに必須なHDMIケーブルが付属されない
- コンパクトサイズだが、ある程度の場所を取る
- 有線LANでないと、動画を視聴している際に途中で画質が荒くなる(Fire TV StickのWi-Fi接続の方が画質が安定する)
- 4K映像(2160p)に対応
- 強制終了したり過剰に発熱したりといったことはほぼない
- 第1世代のFire TV Stickと比較して感動的なくらい快適に動作する
- 負荷の高いゲームも遊べる
- 有線LANに繋げれば動画の読み込みが速くなり、なおかつ安定する
スペックを比較:Amazon Fire TVの方が少し上
商品名 | Fire TV Stick(第2世代) | Amazon Fire TV |
---|---|---|
価格 | ¥4,980 | ¥11,980 |
プロセッサ | クアッドコア | クアッドコア |
メモリ | 1GB | 2GB |
ストレージ | 8GB | 8GB |
音声認識リモコン | あり | あり |
音声認識付きリモコンアプリ | あり | あり |
ゲーム | カジュアルゲーム | ハイパフォーマンスゲーム |
解像度 | 最大 1080p | 最大 4K Ultra HD |
Wi-Fi | デュアルバンド、デュアルアンテナ802.11ac (MIMO) | デュアルバンド、デュアルアンテナ802.11ac (MIMO) |
イーサネット | なし | あり |
外部ストレージ | なし | microSDスロット |
USBポート | なし | USB 2.0 |
細かい点ですが、Wi-Fiはどちらも802.11a/b/g/n/acに対応していて、Fire TV Stickは第1世代がBluetooth 3.0だったのに対し、第2世代からBluetooth 4.1になりました。『Amazon Fire TV』は元々Bluetooth 4.1です。
簡単に言えば『Fire TV Stick (New モデル)』は『Amazon Fire TV』の廉価版です。
同梱物の違い:Amazon Fire TVはHDMIケーブルが必要
Fire TV Stick (New モデル)の場合
- Fire TV Stick本体
- 音声認識リモコン
- USBケーブル、電源アダプタ
- HDMI延長ケーブル
- 単4電池2本(リモコンに入れて使用する)
- スタートガイド
『Fire TV Stick (New モデル)』は、最低でもインターネット環境とテレビがあればすぐに使えます。
Amazon Fire TVの場合
- Amazon Fire TV本体
- 音声認識リモコン
- 電源アダプタ
- 単4電池2本
- スタートガイド
『Amazon Fire TV』は必須であるはずのHDMIケーブルが付属されないので、そこだけは本当に注意しましょう。HDMIケーブルを持っていない場合は別途購入する必要があります。
使い方(使用方法)は超簡単
新型Fire TV Stickで動画を視聴出来るようになるまでの手順は以下の通り。アマゾン(Amazon.co.jp)から購入した場合、アマゾンのアカウントと新型Fire TV Stickが紐付けられた状態で出荷されるので、誰でも簡単にセットアップできます。
- Fire TV Stickに電源アダプタを挿して、電源アダプタをコンセプトに繋げる。
- Fire TV Stickをテレビ側のHDMI端子に挿し込む。
- テレビを点けてテレビのリモコンで入力切替を行い、Fire TV Stickの画面を映す。
- Fire TV Stickの音声認識リモコンを使用し、音声認識リモコンとFire TV Stickのペアリングを行う。
- 画面に表示された手順に従い、Wi-Fiのパスワード等を入力していく。
- Fire TV Stickのホーム画面が表示される。
- Youtubeなど使いたいアプリをダウンロードし、動画を楽しむ。
※Amazon Fire TVの場合もほぼ同様です。
まずは音声認識リモコンに単4電池2本を入れます。単4電池2本は最初から付いてくるので別途購入する必要はありません。
本体・USBケーブル・電源アダプタを繋げて、本体をテレビのHDMI端子に挿し、電池アダプタをコンセントに挿入します。
後はテレビ画面に表示されている通りに進めていけばホーム画面が表れます。
ASAP機能とは?
ASAPとは「Advanced Streaming and Prediction」の略。簡単に言うとFire TV Stickを使えば使うほど、Fire TV Stickがユーザーの好きな動画を覚えて、ユーザーが「観たい」と思った動画ほど動画の事前読み込みが速くなるとのこと。
もうプレイボタンを押してから再生まで長時間待つことはありません。ASAP機能(Advanced Streaming and Prediction)が過去の視聴履歴に基づいて、事前に再生の準備をします。Amazon Fire TVを使えば使うほど、自動的に好みを学習し、ASAP機能はより正確になります。
引用:Amazon Fire TV – テレビをもっと楽しく。4K対応モデル
途中まで視聴した海外ドラマの動画を観ようとする際に、裏でFire TV Stickがバッファリングを始めてくれるとか、そういった機能だと思います。
結論:フルHDで十分なら『Fire TV Stick (New モデル)』でOK
個人的にはサクサクな動作と4K映像対応がウリの『Amazon Fire TV』が断然おすすめなんですが、海外ドラマや映画を観るだけなら『Fire TV Stick (New モデル)』で十分すぎます。
なにしろ第1世代のFire TV Stickでも故障しなければ数年は戦っていけますから。Fire TV Stickは発熱問題から起きる「強制終了からの再起動」が本当に欠点だったので、それが心配な人は新型にもヒートシンクは取り付けるべきです。ただし『Fire TV Stick (New モデル)』の場合、突如画面がフリーズするといった問題は現時点では起きていません。
心配しなくてもヒートシンクの取り付けは誰でも簡単に5分で完了します。とりあえず『Fire TV Stick (New モデル)』を購入してからヒートシンクを取り付けるか考えるのもアリです。
(以下、アフィリエイトと関連記事)
▼4KとHDRに対応した新型のFire TVはこちら
下の商品は私が購入したヒートシンクです。ヒートシンクは4個入りで両面テープも付いてきます。これを付けるだけでFire TV Stickは長持ちするはずですし、故障する可能性も低くなるでしょう。
▼ヒートシンクの付け方はこちらを参考に
▼新型Fire TV Stickのレビューはこちら