発売日が2017年4月6日の新型Fire TV Stick(Newモデル・第2世代)を実際に使用した正直な感想と評価。日本語版Alexa(アレクサ)はもうすぐ使えるようになるかも。CPUはAmazon Fire TVと同じクアッドコアなので動作はサクサク。4980円という価格でこの速さはコスパが高すぎる。発熱対策はヒートシンクを付ければ問題無し。
目次でサクッと理解
レビューのまとめ
テレビとインターネット環境があればYoutubeやAbemaTVなどのアプリで動画が見放題となり、Hulu(フールー)・Netflix(ネットフリックス)・DAZN(ダ・ゾーン)等に加入していれば映画や海外ドラマが気軽にテレビで見られるデバイス「Fire TV Stick」。
2017年4月6日に発売された第2世代目の新型Fire TV Stickを購入したのでレビューします。
新型Fire TV Stickの動作は本当にサクサクです。Amazon Fire TVと同じくらいです。
旧型のFire TV Stickは発熱対策がしっかりとなされていないため、本体にヒートシンクを直接取り付けたりしない限り、OSが強制終了してしまう現象に悩まされるというちょっと困った問題がありました。しかしクアッドコアのCPUを搭載した新型Fire TV Stickでは本体が熱を持つことがあるものの、今のところはOSが急に再起動することもなく使えています。
新型Fire TV Stickでも動画を見ていると本体が熱くなってきます。しかし旧型と同様に本体にヒートシンクを付ければある程度の熱は放熱されるので、発熱に対して気にかかる人はヒートシンクを取り付けることを検討した方がいいかもしれません。しかしヒートシンクを取り付けるかどうかは新型Fire TV Stickを購入してから考えても遅くはないでしょう。
旧型の保証期間は1年だったのに対し、新型は「90日間限定保証」と期間が短縮されました。少し残念ですがこればかりは仕方ないです。保証期間を伸ばしたいならアマゾン上で「延長保証プラン」を別途購入しなければなりません。延長保証プランは2年で980円、3年で1,380円となっています。
スペックが向上し、旧型と比べて動作が高速化した
一番驚いたのは動作のスピードがAmazon Fire TVとほとんど変わらないということ。新型Fire TV Stickにはメモリが1GB、Amazon Fire TVにはメモリが2GB搭載されており、メモリの搭載量が1GB違います。しかし実際に両方とも使用してみると動作の違いはほとんど感じられません。
新型Fire TV StickとAmazon Fire TVのスペックを比較した表は以下の通り。
商品名 | Fire TV Stick(第2世代) | Amazon Fire TV |
---|---|---|
価格 | ¥4,980 | ¥11,980 |
プロセッサ | クアッドコア | クアッドコア |
メモリ | 1GB | 2GB |
ストレージ | 8GB | 8GB |
音声認識リモコン | あり | あり |
音声認識付きリモコンアプリ | あり | あり |
ゲーム | カジュアルゲーム | ハイパフォーマンスゲーム |
解像度 | 最大 1080p | 最大 4K Ultra HD |
Wi-Fi | デュアルバンド、デュアルアンテナ802.11ac (MIMO) | デュアルバンド、デュアルアンテナ802.11ac (MIMO) |
イーサネット | なし | あり |
外部ストレージ | なし | microSDスロット |
USBポート | なし | USB 2.0 |
参考:Fire TV Stick (New モデル)(アフィリエイトリンク)
旧型のFire TV Stickではホーム画面上でおすすめの映画や海外ドラマをリモコンを利用して探す時に、作品の画像が表示されるまで時間が掛かっていました。しかし新型Fire TV Stickでは一瞬で作品の画像が表示されるのでストレスが全く感じません。Amazon Fire TVと同等の性能を発揮していて、とにかく凄いです。感動すらしました。
確かにAmazon Fire TVの方が高負荷なゲームがよりキビキビと動きますが、新型Fire TV Stickでもけっこう動いてくれます。まだ旧型を使用しているなら、買い替えても後悔しないはず。残念ながら新型Fire TV Stickは4K映像には対応していませんが、テレビが1920×1080(フルHD)以上に対応していないなら新型Fire TV Stickで十分過ぎます。
ただ高負荷なゲームで遊びたいならAmazon Fire TVの方がメモリ量も多いのでそちらを推奨します。しかしAmazon Fire TVとほぼ同じサクサク感で価格が4,980円というのはかなりコストパフォーマンスが高いです。
個人的には新型Fire TV Stickが11,980円のAmazon Fire TVと同じくらいサクサク動作することに驚きました。僕はAmazon Fire TVも持っているので、今後はAmazon Fire TVを売却して新型Fire TV Stickを使っていくことに決めました。新型Fire TV Stickが発売された以上、Amazon Fire TVは4K映像とグラフィッククオリティの高いゲームが楽しめること、あるいは有線LANが利用できることくらいしかメリットがありません。
音声認識リモコンが標準で付いてくる
新型Fire TV Stickを購入すると付いてくる物は以下の通り。
- Fire TV Stick(第2世代)
- 音声認識リモコン
- USBケーブル
- 電源アダプタ
- HDMI延長ケーブル
- 単4電池2本
- スタートガイド
旧型には付いてこなかった音声認識リモコンが付属されます。音声認識リモコンが付いてくるのはアメリカと同じ。アメリカではAlexaを日常的に使用するために音声認識リモコンが使われているそうです。現時点の日本では、アプリの中から見たい作品を検索する時くらいにしか音声認識機能を使う場面がありません。
ちなみに、テレビのリモコンやiOS・Androidで利用可能な「Fire TVリモコンアプリ」でも新型Fire TV Stickを操作することが可能です。
使い方(使用方法)は超簡単
新型Fire TV Stickで動画を視聴出来るようになるまでの手順は以下の通り。アマゾン(Amazon.co.jp)から購入した場合、アマゾンのアカウントと新型Fire TV Stickが紐付けられた状態で出荷されるので、誰でも簡単にセットアップできます。
- Fire TV Stickに電源アダプタを挿して、電源アダプタをコンセプトに繋げる。
- Fire TV Stickをテレビ側のHDMI端子に挿し込む。
- テレビを点けてテレビのリモコンで入力切替を行い、Fire TV Stickの画面を映す。
- Fire TV Stickの音声認識リモコンを使用し、音声認識リモコンとFire TV Stickのペアリングを行う。
- 画面に表示された手順に従い、Wi-Fiのパスワード等を入力していく。
- Fire TV Stickのホーム画面が表示される。
- Youtubeなど使いたいアプリをダウンロードし、動画を楽しむ。
まずは音声認識リモコンに単4電池2本を入れます。単4電池2本は最初から付いてくるので別途購入する必要はありません。
本体・USBケーブル・電源アダプタを繋げて、本体をテレビのHDMI端子に挿し、電池アダプタをコンセントに挿入します。
後はテレビ画面に表示されている通りに進めていけばホーム画面が表れます。
ASAP機能とは?
ASAPとは「Advanced Streaming and Prediction」の略。簡単に言うとFire TV Stickを使えば使うほど、Fire TV Stickがユーザーの好きな動画を覚えて、ユーザーが「観たい」と思った動画ほど動画の事前読み込みが速くなるとのこと。
もうプレイボタンを押してから再生まで長時間待つことはありません。ASAP機能(Advanced Streaming and Prediction)が過去の視聴履歴に基づいて、事前に再生の準備をします。Amazon Fire TVを使えば使うほど、自動的に好みを学習し、ASAP機能はより正確になります。
引用:Amazon Fire TV – テレビをもっと楽しく。4K対応モデル
途中まで視聴した海外ドラマの動画を観ようとする際に、裏でFire TV Stickがバッファリングを始めてくれるとか、そういった機能だと思います。
高負荷なゲームだと少しカクつく
残念ながら新型Fire TV Stickはゲーム向きではありません。無料でダウンロードできる「PAC-MAN256」や「Flappy Birds Family」、「Crossy Road(クロッシーロード)」や「Crazy Goat(Goat Simulatorの類似ゲーム)」は快適に動作しました。
しかし有料ゲームアプリの「Terraria(テラリア)」では遊べないことはないものの、時折動作がカクカクになる場面があり、快適とはいえません。Amazon Fire TVの方がサクサク動作します。
ちなみに新型Fire TV StickでもBluetooth対応の「Xbox One コントローラー」が動作しました。「Xbox One コントローラー」はPCゲームやAndroidスマホでもペアリングできるので、アマゾンで販売されている「Amazon Fire TV ゲームコントローラー」を買うよりも「Xbox One コントローラー」を選んだ方が個人的には良いと思います。とても持ちやすく、扱いやすいので。
もうすぐ日本でAlexaが使えるようになる気配
既にアメリカでは新型Fire TV StickでもAlexa(アレクサ)と呼ばれるAI(人工知能)音声アシスタントが使えます。日本ではまだ使用できないものの、今後はソフトウェアアップデートか何かで新型Fire TV StickでもAlexaが使えるようになるでしょう。
なぜなら新型Fire TV Stickで音声認識機能を利用するとAlexaに関する記載が出現するからです。

音声認識リモコンのマイクボタンを押すと、『Alexaに「ジャズをかけて」と言ってください』という文章が出現した。現時点では日本ではまだAlexaは利用することが不可能なので、文章の通りに発声してもAlexaは機能しなかった。
ちなみにAlexaとは、AppleのiPhoneやiPadで利用できるSiriのようなものです。Alexaに対応した機器に対して「アレクサ、ピザを購入して」などと発声するとその通りに実行してくれます。
最後に:おすすめなのはどっち?
4Kテレビを持っていなくて、なおかつゲームで遊ぶ予定がないなら新型Fire TV Stickで十分過ぎます。恐らくAmazon Fire TVの新型も今後発売されるはずですし、Amazon Fire TVとほぼ同じ性能の新型Fire TV Stickを購入した方がコスパが良いです。
ただもしかすると自宅のインターネット環境によってはWi-Fiが繋がりにくい場合もあるかと思います。映像の画質を安定させたいなら有線LANを利用できるAmazon Fire TVという選択肢も無くは無いです。
両方とも実際に使った経験のある私から言わせてもらうと、4Kテレビが無いならAmazon Fire TVを買う必要は無いです。個人的には新型Fire TV Stickの方が圧倒的に良いと思いますが、発熱問題は依然として残っているので心配な人はヒートシンクを取り付けることを検討した方がいいかもしれません。
ちなみにFire TV StickとAmazon Fire TVはたまに在庫切れを起こすことがあります。Fire TV StickでもDAZN(ダ・ゾーン)に加入すれば、試合を見逃した場合でもオンデマンドで全ての試合のJリーグを視聴できるので、最近ではJリーグが開催される前あたりにFire TV StickとAmazon Fire TVがアマゾン上で品切れになっていました。
(以下、アフィリエイトと関連記事)
▼ヒートシンクを付ければ何年も戦っていけるはず
下の商品は私が購入したヒートシンクです。ヒートシンクは4個入りで両面テープも付いてきます。これを付けるだけでFire TV Stickは長持ちするはずですし、故障する可能性も低くなるでしょう。
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新型Fire TVを4K・HDR対応の50型テレビで実際に使用し、徹底的にレビューしました。レビューは以下のリンクから読めます。